2019年7月26日金曜日

海外レンタカー保険

先日、海外を旅行した際にレンタカーを当て逃げされて修理代金を支払うことになり、あらためて海外のレンタカーの保険契約について調べました。レンタカー会社によって用語は異なりますが、基本的な考え方は同じです。

レンタカーの保険は、カバーする対象によって大きく3つに分類できます。
  1. 事故相手に対する損害
  2. 借りている車両に対する損害
  3. 借りている車両に搭乗している人に対する損害
国や地域によって法規制が異なり、一部の保険は強制加入となっている場合があります。

事故相手に対する損害

交通事故を起こして相手に怪我を負わせたり、相手の車や建物等を傷つけた場合の損害を補償します。

日本では対人対物賠償保険、英語では LS (Liability Insurance) と呼ばれています。多くの地域では自動車のナンバープレート取得もしくはレンタカーとしての貸し出しに際して、LS をかけることが法的に義務付けられているため、レンタカー基本契約に含まれています。

ただし地域によっては LS が強制加入でなかったり、強制加入であっても補償額が低いことがあり、その場合には追加の LIS (Libabillity Insurance Supplement) を購入することで十分な補償額を確保する必要があります。

借りている車両に対する損害

借りた車両は元と同じ状態で返却する必要がありますが、それが自分の責任下で不可能になった場合に、車両の修理もしくは買い替えのためにかかる費用を保障します。

日本では車両保険に相当します。

事故でも相手が100%悪い場合以外は自己過失割合分は補償する必要があり、また当て逃げされて相手が分からない場合や車を盗まれた場合には全額を借り主が補償する必要があります。

日本ではレンタカーの基本契約に含まれていますが、海外ではオプションとしているケースもあり、また保険も 3 つに分かれています。
  • 破損、紛失を補償する CDW (Collision Damage Waiver)
  • 盗難のみを補償する TP (Theft Protection)
  • 両方を補償する LDW (Loss Damage Waiver) 
地域によって保険会社が CDW と TP を個別に提供するか、それとも全てのリスクをカバーする LDW を提供するかを決めているようです。

いずれの場合でも免責額が設定されていることが一般的で、一定額までは借り主が負担する必要があります。その際には、合わせて免責額を引き下げる保険を SCDW (Super CDW) や SC (Super Cover) という名前でオプションで提供している場合があります。

また欧州ではガラス、車両下部に対する損害は CDW や LDW でカバーされない事が多いため、たとえば飛び石でフロントガラスにヒビが入ったような場合、修理費用は全額が借主負担となります。天災による損害がカバーされていないケースもあるので、確認が必要です。

借りている車両に搭乗している人に対する損害

レンタカーを借りて運転している本人ならびに同乗者が、怪我を負ったり、後遺障害が残ったり死亡した際に支払われる保険です。

日本では人身傷害補償に相当しますが、運転手だけが補償される PI (Personal Insurance) と同乗者も合わせて保証される PAI (Personal Accident Insurance) があります。ただし怪我の治療費は少額で、入院したら全く足りません。

PAI とセットで、携行品に対する保険である PEC (Personal Effects Coverge) が付帯する場合があります。これがあると車に置いておいたスーツケースが盗難にあった場合などに一定額まで保障されますが、保障限度額はさほど高くありません。

何に入れば良いのか?

事故相手に対する補償である LS は必須、補償額上限が少ない場合には LIS も加入する必要があります。またレンタル車両に対する保険である LDW もしくは CDW + TP も加入しておかないと、事故で車両を大破したり盗難に遭った場合に車両時価相当額を支払う羽目になるため必須です。

日本の大手レンタカー会社で借りる場合に車両保険の免責額は数万円程度ですが、海外では LDW, CDW + TP の免責額が数十万円に達する場合もあり、またガラスや車両下部などが保険対象外となっている場合もあるため注意が必要です。
安全運転を心がけていても駐車中に当て逃げされる場合もあるため、免責額が大きい場合には SCDW (SC) への加入を検討したほうが良いと思います。

なお免責額を引き下げる方法としては、レンタカー会社で SCDW (SC) を購入する以外に、独立系の保険会社から免責額のみを補償する保険 (例: worldwide insure: Car Hire Excess Insurance) を購入する、もしくは免責額を補償する保険が付帯されたクレジットカードを利用するという方法もあります。
レンタカー会社の保険は一般に割高ですが、手続きがワンストップで済むという利点があります。別会社から免責額を補償する保険を購入した場合、一度自分でレンタカー会社に免責額を支払った上で、必要書類を揃えて保険会社に保険金を請求するという手続きになり、やや手間がかかります。

搭乗者の怪我に対する保障である PI, PAI に関しては、海外旅行保険に加入していればレンタカー搭乗中の怪我も保証されるため、不要だと思います。また居住地の医療・傷害保険が海外での怪我・急病に関しても十分な保障を提供している場合、海外旅行保険も不要です。

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