チューリッヒ近郊スキー場事情

スイスのスキー場事情について、チューリッヒ近郊を中心に。

スイスでの冬の楽しみといえばスキー場です。ゲレンデでのスキー・スノーボードはもちろんですが、クロスカントリースキーやソリ、ハイキングのコースも用意されており、スキーやスノーボードをしない人でも楽しめます。

スイスのスキー場は世界的にも有名な滞在型リゾートから、日帰り利用も多い地元の人向けの場所まで様々。
 前者はある程度の期間滞在することが想定されており、冬のシーズンにはホテルでは最低宿泊日数が設定されていることも多いです。チューリッヒからだとアクセスに時間がかかりますが、風光明媚なところが多く、また街には多くのレストラン・ホテルなどがあり、長期でも飽きることなく快適な滞在を楽しめます。
一方、後者には日帰りで来る人もいれば、近くのホテルやアパートを借りて連日来る人もいます。スイスの義務教育過程では新春にスキー休暇が1週間ほど設定されており、それに合わせて子連れで来ている人も多いです。なおスキー休暇の日程は全国一律ではなく場所によって異なり、一斉休暇でスキー場が混雑しすぎないように配慮されています。

ここでは滞在型リゾートではなく、主にチューリッヒから日帰りでアクセスできる距離にあるスキー場について書きます。なお、スキー場内にある施設やゲレンデマップの見方については滞在型リゾートでも変わらないので参考になると思います。

スキー場へのアクセス

スイスは公共交通機関が発達しており、鉄道・バスでスキー場に行くことも可能です。週末になるとスキーブーツを履いて電車に乗っている人もよく見かけます。ただしスキー場はどうしても山がちなところにあり幹線からは離れるため、車があったほうがアクセスは楽です。
なお滞在型リゾートだと、逆に車よりも公共交通機関の方がアクセスが容易だったり、街全体が環境保護のために自動車乗り入れ禁止の所もあります。

チューリッヒ自体はそれほど標高が高くなく雪も積もらないためスキー場はありませんが、車で1時間半以内でアクセスできるスキー場だけでも選択肢は豊富にあります。
私は主に Meiringen-Hasliberg を利用しています。ここはスキー・スノーボード用のゲレンデに加えてソリ用の長距離コースも隣接しているため、まだスキーをしない小さな子供とソリ滑りするのに便利なのと、リフトを使わない子供用の短距離スキーコースがあり、スキーを始めたばかりの子供と一緒に滑れるためです。

車でスキー場に行く場合、駐車場はスキー場と隣接していないのが一般的です。駐車場はスキー場よりも数百メートル標高が低い町の中にあり、そこに停めてからロープウェイなどでスキー場に向かいます。Meiringen-Hasliberg を例にとると、駐車場は Twing, Reuti もしくは Meiringen にあり、そこからロープウェイで Käserstatt と Bidmi という拠点に向かいます。
こうすると駐車場は比較的標高が低くなるため、駐車場までの道が平坦となり積雪量も少なくなります。Meiringen-Hasliberg では駐車場までの道は普段は路面には雪が全く無い状態で、降雪時にも頻繁に除雪が行われるため、少なくとも今年は路面にうっすら雪が積もる程度でした。スタッドレスタイヤを履いていればチェーン不要で、四輪駆動車でなくとも簡単に駐車場まで行くことが可能です。
駐車場にはいくつかのタイプがあります。
  1. 入場ゲートで自動発券機からチケットを受け取り、出場時には事前に自動精算機で料金を払った後、出場ゲートの機械に精算済みチケットを通す。
  2. 駐車場内にパーキングチケット発券機が設置されており、駐車後に利用時間に応じた料金を投入してパーキングチケットを発券、それを車内フロントグラスから見える位置に置いておく。
  3. 駐車すると係員が来るので、そこで料金を支払う。
パーキングチケット発券機はコインしか受け付けずお釣りも出ない事が多いので、事前にコインを用意しておく必要があります。発券機に利用時間と金額の対応表が書いてあるので、必要な時間分だけコインを投入して発券ボタンを押します。

なお繁忙期で駐車場が満車となった場合、係員の案内に従って路上駐車を行うこともあります。駐車後も対面通行できるだけの道幅を確保するためにガードレールギリギリに寄せることが要求されるため、助手席の人を先に下ろしてから停めることになります。

Meiringen-Hasliberg では Käserstatt と Bidmi という 2 つの拠点がありますが、利用する駐車場によって直接アクセスできる拠点が異なります。異なる拠点に移動したい場合には、拠点からスキーリフトで上がって中級コースを滑って移動するか、あるいは有料のバスを使うことになります。

チケットの買い方

スキーもしくはスノーボードでゲレンデを利用する場合には、指定された期間ロープウェイやリフトを無制限に乗れるパスを購入します。

パスの情報は無線ICカードに格納され、リフトなどの入口付近に設置されたゲートに近づけることで通過可能になります(正確にはICチップには固有の番号が割り振られているだけで、その中には情報は書き込まれません。スキー場のゲートを管理するシステムの方にICチップの番号と有効期限が記録されます)。

パスの有効期限は半日券 (8時から13時まで、もしくは12時から17時まで)、1日券に加えて2日券、3日券など連続した日程で利用可能なパスや、連続した6日間の内4日間を選んで利用できるパスなどが販売されています。スキー場でパスを購入すると5スイスフラン程度の小額の保証金と引き換えにICカードが貸し出され、返却時に保証金が払い戻されます。
また複数スキー場で使える汎用のICカードがあり、それを持っている場合には、事前にオンラインサイト ski.ticketcorner.ch でパスを購入して自分のICカードに登録しておくことが可能です。当日窓口で並ぶ手間が省けて便利。

ソリやハイキングで利用する場合には、一回券やソリ・徒歩専用のパスを購入します。スキー、スノーボード用のチケットと比べるとやや安価で、かつ Halbtax Abo (スイスの公共交通機関全般で使える割引カード)を持っていると割引が適用されます。

スキー場内施設

レンタルショップ

スキー、スノーボードなどの用品をレンタルすることができます。ウェアは取り扱っておらず、スキーであれば板、シューズ、ポールの三点、スノーボードであればボードとシューズの二点のみの取り扱いが一般的。またソリコースが併設されているスキー場ではソリもレンタル可能です。

私はいつも事前予約無しで当日申し込みですが、今までのところ借りられなかったことはありません。クロスカントリースキーは取り扱いがない場合も多く、また場所によっては幼児用のサイズを取り扱っていない場合もあるようです。レンタルにはクレジットカードが必要で、これで利用者登録を行います。支払いはクレジットカードが使えるところと、現金のみの場合とあり。

レンタルショップは駐車場の近くにある場合と、駐車場からロープウェイなどで登った拠点エリアにある場合があります。専用のチケット売り場がない場合には、レンタルショップがリフト券などの販売窓口も兼ねています。

レストラン

セルフサービス式のところと、店員がオーダーを取りに来るところとあります。同じ敷地内で区画を分けて営業していることもあり、セルフサービスで購入したものをオーダーを取りに来る方の座席に持ち込まないようにと注意する看板 (Wir bedienen Sie, 直訳すると「私達があなたにサービスします」) が出ていることがあります。

レストランは拠点となる場所以外にも、さらにスキーリフトで上がった場所やゲレンデのコース中にあったりします。

ピクニックエリア

レッスンには定期的に開催されているグループレッスンと、受講者からの申込みに応じて開催されるものがあります。たとえば Meiringen-Hasliberg では毎週日曜日に初めてスキーをする幼児向けの90分コースがあり、月曜から金曜まで幼児・子供向けのレベル別グループレッスンがあります。大人、ならびに週末は原則として個人レッスンになります。

ゲレンデでのスキー、スノーボードに加えてクロスカントリースキーやスノーハイキングのレッスンが提供されていることもあります。

リフト

スキー場内を移動するための手段ですが、日本だとスキー・スノーボード板をつけたままイスに座るタイプのリフトが主流だと思いますが、スイスではそれに加えて、板を完全に外して乗り込むロープウェイ、またTバーリフトというお尻に引っ掛けて引っ張ってもらいつつ山を滑って上がるタイプのものも多くあります。

小さな子供ならびに初心者向けのコースには、スキーを履いたまま簡単に立って乗れるマジックカーペットと呼ばれるベルトコンベアや、ロープにつかまって山を滑って上がるロープリフトが設置されていることもあります。ロープリフトはけっこう腕が疲れます。

Tバーリフトとロープリフトでは移動中も自分のスキー・スノーボード板で滑っている必要があり、やや慣れが必要です。たまに移動中に転倒してしまう人がいますが(私も初めてTバーリフトを使ったときに誤って体重を掛けて転びました)、その場合には後続の人が進行方向をコントロールして避けて通ります。避けて通れずに多重衝突になると、運行を一時的に停めます。

ゲレンデマップの見方

スイスではゲレンデマップ (Pistenplan) とゲレンデ上の案内板は、全国的に統一されたルールに従って表記されています (ゲレンデマップの例)。

  • 青 - 初級者向けコース (最大斜度25% = 14度未満)
  • 赤 - 中級者向けコース (最大斜度40% = 22度未満)
  • 黒 - 上級者向けコース (最大斜度40%以上)
  • 紫 - ソリコース
  • 赤紫 - ハイキングコース
(斜度については Wikipedia の Schwierigkeitsgrade (Alpen) より)

各コースには番号が振られており、ゲレンデ上の分岐点に設けられている案内板には色、番号と行き先の名前が記述されています。またコースの端を示すポールにも同じ色が付けられています。

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